皆様、もう衣替えはお済みでしょうか。
スーツも季節によって使われる素材や織り方に違いがあり、シーズンでの使い分けが必要
な洋服です。
そこで今回のブログでは、季節ごとのスーツの違いをご説明いたします。
秋冬に向けたスーツ選びのご参考にしていただければと思います。
◎春夏スーツ
通常、通気性を意識して生地は薄く、粗目に織られています。
縦と横の糸を交互に織り込んだ平織りが多く、隙間があり、平らな生地に仕上がるため、涼しい着用感になります。
ウール以外には風通しの良いリネン(麻)やドライな肌触りのモヘア(アンゴラヤギの毛)も使われます。
◎秋冬スーツ
生地は厚めで、打ち込みのしっかりした細かい織りの服地が使われます。
綾織りと呼ばれる縦の糸が2,3本通過をした後に横の糸を1本通す手法で織ることが多く、厚みのある仕上がりになります。
織りの密度が高く、外気を通さないので冷え込む季節に最適なスーツに仕上がります。
ウールを素材とし、起毛加工の施されたフランネルは秋冬の定番生地として人気も高く、柔らかく、暖かみのある風合いをお楽しみいただけます。
よくご質問をいただくジャケットの裏地の仕様でも季節感が変わってまいります。
オーダースーツでは通常、ジャケット全体に裏地を付けた総裏仕様、背中部分の裏地を取り除く背抜き仕様のどちらかをお選びいただけます。
裏地とは本来、表地をキズや劣化から守り、着用時の滑りを良くする働きを持ちます。
なので、総裏でのお仕立てが基本ではありますが、日本は寒暖差が大きく、特に夏は蒸し暑いため背抜きを好む方も多くいらっしゃいます。
背抜き仕様の注意点としては、背中のシャツが透けて見える可能性があり、秋冬は季節感に合わなかったり、フォーマルな場面には向かない等がございます。
写真のような暖かみのある色柄や生地感は秋冬にマッチするため、季節を感じさせるファブリックをお選びいただくのもポイントになります。
寒い季節によく合うブラウンスーツも渋めな洒落感があり、暖かくも少しザラザラした手触りのツイード生地で作るカジュアルなオーダースーツもおすすめです。
季節のうつろいに合わせたワードローブ選びは紳士の嗜みでもあります。
ぜひ四季折々のオーダースーツで季節を楽しんでいただければと思います。
皆様のご来店をお待ちしております。