BESPOKE MY LIFE

吉松徹郎の写真
PROFILE

1972年茨城県生まれ。東京理科大学基礎工学部卒業。アクセンチュアを経て、1999年7月にアイスタイルを設立。代表取締役社長就任。同12月、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」オープン。2012年、東証一部上場。現在は、アイスタイル芸術スポーツ振興財団を通じ、芸術・スポーツ分野への助成支援なども行うほか、経済同友会幹事なども務め、活動の幅を広げている。「EY Entrepreneur Of The Year Japan 2018」 Growth部門 特別賞 受賞。

吉松哲郎が話している様子

ネットとリアルを融合した「情報発信の場」を作りたい。

この半年間で、化粧品をとりまく環境は大きく変化しました。まず、もはや蒸発したと言っても過言ではないのが、これまで市場をけん引していたインバウンド需要。それ以外にも、在宅の時間が増えたり、外出時のマスク着用が必須になったことで、口紅などいわゆるメイクアップカテゴリの商品の売上が落ち込みました。また逆に、洗面所で手を洗う機会が増えたことや、Zoom会議なんかで必然的に自分の顔と向き合うことが多くなって、「自分の肌を根本からキレイにしたい」と、スキンケア商品に対するニーズが高まっているといったことも起きています。

化粧品店の店内の様子

2020年1月に旗艦店の「@cosme TOKYO(アットコスメトーキョー)」が原宿にオープンしました。
化粧品は、肌に直接触れる商材であることもあり、「実際に手に取って試してから購入したい」というニーズが根強い商品です。コロナ禍を経て、ECの売上が大きく伸長しているとはいえ、まだまだ実店舗での売上規模の割合が高い。また、化粧品は日用品であると同時に嗜好品でもあることから、“体験”が購買に与える影響も大きいです。
我々は2007年から実店舗の運営をしているのですが、これまでは商業ビルの中にテナントとして出店する形をとってきました。ただ、「いつかはより自由度高く様々な挑戦ができる路面店を」という気持ちをずっともってきました。そんななかで縁あって、この原宿にはじめての旗艦店をオープンすることができました。
開店当初から多くのお客さまにご来店いただいていましたが、さあこれからという時に新型コロナウイルスの影響により休業を余儀なくされました。ドキドキしっぱなしでしたが、ようやく世の中も少しずつ動きが出てきて、ここ原宿も賑わいを取り戻してきています。

  • 化粧品店の店内の様子
  • ネットとリアルの融合2

@cosme TOKYOで挑戦しているのは、真の意味でのネットとリアルの融合。たとえば、一階にインスタやツイッター、youtubeを通じてライブ配信ができるスタジオを設け、店舗のスタッフをはじめ、様々な方たちに情報発信をしていただいています。あるいは、店頭での接客情報からオンラインでの行動データまで、お客さまの情報を一元管理できるような電子台帳システムを導入し、お店を一歩出ても、お客様と繋がれるような仕組みを作ったりと、このお店だけで完結するのではなく、@cosmeというプラットフォームのゲートウェイとして設計しています。
また、化粧品という商材はブランドによって商流がはっきり分かれているのが特徴なのですが、このお店ではそれらの垣根を越えて、デパートコスメからドラッグストアやバラエティショップで扱われているプチプラコスメまで、多種多様なブランドが一箇所に集まった今までにない形の店舗であり、アジアでも最大級といっても良い規模を誇る店舗でもあります。

“生活者中心の市場をつくる”そこから@cosmeは生まれた
“生活者中心の市場をつくる”そこから@cosmeは生まれた

@cosmeが誕生したのは1999年。女性のネットユーザーが10%以下という時代です。当時はまだ口コミサイトというものがなかったので、共同創業者の山田が、自分が使ってみたコスメの感想を紹介するメルマガを始めたところ、思ってもみなかった反響があり、近くでみていて「これはいける!」と直感が働きました。そこから化粧品業界のリサーチを始め、具体的なビジネス規模の見込みを掴み、起業しました。

 

創業当時から今でも変わらない事は、“生活者を中心とした市場の創造を目指す”というビジョンです。我々は当初から、ユーザーのクチコミは疑似的な購買データであると考えています。
一般的に、購買データや顧客情報というものは、自社の商品を買っているお客さまのものしか知ることができません。しかし、@cosmeのデータベースには、日本で販売されているあらゆるブランドの商品のユーザー情報が集まっている。この情報をブランドのマーケティング支援などに活用し、ユーザーとブランドをつなぐことで、生活者の市場を創造し、市場全体の活性化に貢献したいと考えています。

変わることは当たり前。それはどの時代にも言えること。
変わることは当たり前。それはどの時代にも言えること。

30年前のウェブの無い時代は、ほとんどがアナログの生活でした。25年前にインターネットが普及し、13年前にスマホが出てきて生活が一変し、いまやSNS等を用いての個人の発信は当たり前のことになりました。そういう意味では、変化はいつの時代にも起こるし、ウィズコロナによって多くの生活者の行動が変わるのであれば、私達もまた、変化していかなければはならないですよね。

 

私自身、コロナ禍を経て、よりリアルで人と会う事の意味合いが深くなり、その時間を大事にするようになりました。そうなってくると、実店舗は「訪れる意味」がより重要になっていくと感じています。新しい発見なのか、楽しさなのか、学びなのか・・、とにかく「ここでなければ得られない体験」をいかに作っていくかを考えていかなければなりません。

自分に似合うものを探し続けてきた
自分に似合うものを探し続けてきた

生地選びの工程や仕様決めなど、日本ならではの文化だと改めて感じました。自分にとって本当にフィットするのは何かと探し求めて色々なブランドを試してきましたが、大事なのはやっぱりサイズがぴったりと合っているかどうか。CLOTHOのスーツは着心地、見え方が全く違い、自信が持てて気持ちがいいです。

 

スーツって、実はビジネスの場以外にも便利なアイテムですよね。
例えば歌舞伎を観に行くとき、流石にT-シャツとジーパンでは行けない。かといって、バッチリ決めすぎても堅苦しい。
そんな時、カジュアルに着こなす事ができるスーツはとてもフィットすると思う。これからもさまざまな着こなしに、どんどんトライしていきたいですね!

LIFE STYLING by CLOTHO
Business
STYLING
POINT

「ビジネスでも着られるヌケ感のあるスーツが欲しい。」

 

吉松徹郎さんのライフスタイルを伺ってからスタートしたクロトのビスポーク。
スーツであって、スーツらしくないヌケ感を演出するため、生地はウール×シルク×リネンの三者混を選びました。
カジュアルシーンでも適度なカッチリ感があり、素材の表情をぜひ楽しんでいただきたいです。
普段からストライプ柄のスーツをお召しのことが多い吉松さん。
今回はくどくないストライプ柄と爽やかなブルーで堅苦しさを感じさせない色柄をご提案しました。
ビジネスシャツはもちろん、カットソーに合わせたコーディネートもスマートな一着。
優しく、柔軟な考えをお持ちの吉松さんの人柄にもマッチしたオーダースーツに仕上がりました。